リフォームの費用に掛かる相場はいくら?
リフォームを検討するとき、最初に気になるのが「いくらかかるのか」という費用面ではないでしょうか。実際のところ、リフォームには決まった定価というものが存在しません。工事内容や住宅の状況、使用する材料のグレードなどによって金額は大きく変わってきます。
たとえば、キッチンを新しくする場合は50万円~250万円、浴室なら60万円~180万円と、かなり幅のある金額になります。この違いは、選ぶ設備のグレードや工事の規模によって生まれるものです。高性能な設備を選んだり、配管の位置を大きく変更したりすれば、当然費用は高くなっていきます。
費用を構成する3つの要素
リフォーム費用は、主に3つの項目から成り立っています。まず「材料費」として、キッチンやトイレといった設備機器、壁紙やフローリングなどの資材が必要です。次に「工事費」という職人さんの人件費がかかり、工事にかかる日数によって変動します。そして「諸経費」として、現場管理費や運搬費、廃材処理費などが加わります。
この3つの割合は、おおよそ材料費が30~40%、工事費が40~50%、諸経費が10~20%程度になることが多いです。見積書を確認する際は、この内訳がきちんと示されているかチェックすることが大切です。
相場を知ることの重要性
「一概にいくらとは言えない」とはいえ、ある程度の相場観を持っておくことは非常に重要です。相場を知らないまま見積もりを取ると、提示された金額が適正なのか判断できません。また、予算を立てる際の目安にもなります。複数の業者から見積もりを取って比較検討するためにも、まずは一般的な相場を把握しておきましょう。
場所別のリフォーム費用相場
リフォームする場所によって必要な予算は大きく異なります。水回りから内装、外装まで、代表的な箇所ごとの費用相場を詳しく見ていきましょう。
水回りリフォームの費用
毎日使う水回りは、設備の寿命が15~20年程度と比較的短いのが特徴です。トイレの便器交換であれば15万円~60万円が相場で、洋式から洋式への交換なら50万円以内に収まることが多いです。タンクレストイレや最新型のウォシュレット一体型を選ぶと、30万円~50万円ほどかかります。
キッチンリフォームは60万円~250万円が目安となります。システムキッチンの交換だけなら100万円以内で可能ですが、壁付けキッチンを対面型やアイランド型に変更する場合、給排水の配置替えが必要になるため150万円を超えることが多くなります。浴室は60万円~180万円が相場で、ユニットバスの交換のみなら100万円以内に収まるでしょう。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| トイレ交換(洋式→洋式) | 15万円~60万円 |
| キッチン交換 | 60万円~250万円 |
| 浴室リフォーム | 60万円~180万円 |
| 洗面台交換 | 20万円~80万円 |
内装と外装のリフォーム費用
内装リフォームでは、壁紙の張り替えや床材の変更が中心になります。壁紙だけなら6畳で5万円~7万円程度、フローリングの張り替えは6畳で10万円~18万円ほどです。3LDK全体の壁紙とフローリングを全面的に張り替える場合は、130万円~200万円程度を見込んでおく必要があります。
外装では、屋根と外壁のリフォームが代表的です。外壁塗装は60万円~180万円、屋根塗装は35万円~80万円が相場となります。塗料の種類によって費用が変わり、耐久性の高い塗料を選べば初期費用は高くなりますが、長期的にはメンテナンス回数を減らせるため、トータルコストを抑えられることもあります。
- 和室を洋室に変更:50万円以上
- 階段の手すり設置:10万円前後
- 玄関ドア交換:20万円~80万円
- 屋根の葺き替え:80万円~150万円
- 外壁サイディング張り替え:100万円~200万円
全面リフォームの費用相場
部分的なリフォームではなく、住まい全体を一新する全面リフォームでは、さらに高額な予算が必要になります。戸建てとマンションで相場が異なるため、それぞれについて見ていきましょう。
戸建ての全面リフォーム
一戸建ての全面リフォームは500万円~2,000万円が相場です。築年数によって必要な工事内容が変わってくるため、金額にも大きな幅があります。築20年程度なら水回りの全入れ替えと内装の刷新、外壁塗装で500万円前後。築30年になると内装全体の改修が必要になり1,000万円前後かかります。
築40年を超えると、構造部分だけを残して内装・外装をすべて作り直すスケルトンリフォームが理想的です。この場合は1,500万円前後、場合によっては2,000万円を超えることもあります。あまりに高額になる場合は、建て替えという選択肢も含めて検討する価値があるでしょう。
マンションの全面リフォーム
マンションの全面リフォームは300万円~1,500万円が目安となります。マンションは面積や構造上の制限があるため、戸建てと比べて費用を抑えられる傾向にあります。築20年なら水回りの全入れ替えで200万円前後、そこに壁紙や床の張り替えを加えると260万円~420万円程度です。
築40年を超えてスケルトンリフォームを行う場合は、700万円~1,300万円ほどかかります。ただし、マンションでは管理規約によってリフォームの範囲に制限があることも多いため、事前に確認が必要です。
リフォーム費用を抑える工夫
質を落とさずに費用を抑えるには、いくつかのポイントがあります。賢く工夫することで、予算内に収めながら満足度の高いリフォームを実現できます。
設備や材料の選び方
リフォーム会社から勧められるままに選んでしまうと、必要以上に高額な設備を導入することになりかねません。自分の生活スタイルに本当に必要な機能を見極めて、適切なグレードの製品を選びましょう。水回り設備はメーカーごとに低価格帯・中価格帯・高価格帯の商品ラインナップがあるので、比較検討することが大切です。
床材や壁紙も、質感にこだわりがなければ一般的なフローリングやクロスで十分です。フローリングよりも価格が安いフロアタイルなど、種類も豊富にあります。
複数の業者から見積もりを取る
3社程度から見積もりを取って比較することで、適正価格を見極めることができます。小規模なリフォーム会社で、受注から施工まで一貫して行っている会社なら、中間マージンが発生せず費用を抑えられる可能性があります。大手ハウスメーカーでは下請けに工事を依頼することが多く、その分費用が高くなりがちです。
見積もりを比較する際は、金額だけでなく工事内容もしっかり確認しましょう。必要な工程が省かれていないか、打ち合わせ通りの内容になっているかをチェックすることが重要です。
補助金制度を活用する
省エネリフォームやバリアフリーリフォーム、耐震工事などは、国や自治体の補助金制度を利用できることがあります。たとえば、高性能な断熱材や窓を使った断熱改修では、最大120万円の補助金が受け取れる場合もあります。介護保険を使ったバリアフリー工事では、工事費用の7~9割、上限20万円まで補助されます。
ただし、補助金制度は原則として工事着手前に申請する必要があります。申請前に工事を始めてしまうと利用できなくなるため、必ず事前に確認しましょう。お住まいの自治体独自の補助金制度もあるので、国土交通省の補助金制度のページとあわせて、窓口やホームページで調べてみることをおすすめします。
見積もりと業者選びの注意点
リフォームを成功させるには、適切な業者選びが欠かせません。費用面だけでなく、いくつかのポイントに注意を払う必要があります。
追加費用の可能性を確認する
リフォーム工事では、解体してみないと分からない部分があります。そのため、工事開始後に当初の見積もりに含まれていなかった追加工事が発生することがあります。良心的なリフォーム会社なら、事前に追加工事の可能性について説明してくれたり、見積もりにあらかじめ含めてくれたりします。見積もり時に、追加費用が発生する可能性があるかどうかを必ず確認しておきましょう。
安すぎる見積もりにも警戒を
費用を抑えたいからといって、安すぎる業者を選ぶのは危険です。見積書を確認する際は、必要な工程が省かれていないか、打ち合わせ通りの内容になっているかをチェックしてください。設備や材料は商品名と品番が記載されているので、各社の見積もりを照らし合わせて同等グレードのものになっているか確認しましょう。
見積書は各社でフォーマットが異なるため、自分だけで見比べても分かりづらい部分があります。必ず各社に説明してもらい、疑問点があれば質問することが大切です。
アフターサービスの充実度
リフォームは工事が終わってからが本当のスタートです。万が一トラブルが発生したときに、迅速かつ適切に対応してくれるアフターサービスの充実した業者を選びましょう。保証内容や保証期間を事前に確認しておくことで、安心してリフォームを任せることができます。