リフォーム費用を節約する方法はある?
リフォームを検討する際、予算の範囲内で満足のいく仕上がりを実現したいと考えるのは自然なことです。費用を抑えるには、やみくもに安い業者を探すのではなく、計画的に優先順位を決めて進めることが大切になります。
リフォーム費用は材料費、工事費、諸経費の3つで構成されており、それぞれに節約できるポイントがあります。どこにお金をかけて、どこを削るかを明確にしておくと、予算オーバーを防ぎながら理想の住まいに近づけるでしょう。
予算設定と優先順位を決める
リフォームを始める前に、全体の予算を決めておくことが節約の第一歩です。インターネットで同様の工事事例を調べたり、複数の業者に相談したりして、現実的な金額を把握しましょう。
予算を決める際は、本体工事費だけでなく、仮住まいの費用や家具の購入費なども含めて考える必要があります。また、予算の10%から20%程度を予備費として確保しておくと、工事中に予想外の問題が見つかった際にも対応できます。
何を優先するか明確にする
すべての希望を叶えようとすると、費用は際限なく膨らんでいきます。雨漏りや設備の故障など、生活に支障をきたす箇所を優先し、デザインや見た目の改善は後回しにするといった判断が必要です。
家族で話し合って「絶対に譲れない部分」と「妥協できる部分」を整理しておきましょう。優先順位が明確になれば、予算配分もスムーズに決められます。
設備と材料で費用を抑える工夫
リフォーム費用の大きな部分を占めるのが、キッチンやトイレなどの設備機器と、床材や壁紙といった建材の費用です。これらの選び方を工夫することで、大幅なコストダウンが可能になります。
既存の設備を活用する
古い設備をすべて処分して新品に交換するのではなく、まだ使えるものは再利用することを検討しましょう。たとえばキッチンリフォームでは、システムキッチン全体を交換せずに、コンロや換気扇など傷みやすい部分だけを新しくする方法があります。
浴槽や洗面台も、本体はそのまま使って表面をクリーニングしたり塗装したりするだけで、見た目を大きく改善できることがあります。撤去費用や処分費用も節約できるため、一石二鳥です。
設備のグレードを見直す
設備機器には、スタンダード、ミドル、ハイグレードといった価格帯があり、グレードによって数十万円の差が出ることも珍しくありません。最新の多機能モデルは魅力的ですが、本当に必要な機能かどうかを冷静に判断しましょう。
| 設備の種類 | グレードによる価格差の目安 |
|---|---|
| システムキッチン | スタンダード50万円~、ハイグレード150万円~ |
| ユニットバス | スタンダード60万円~、ハイグレード120万円~ |
| トイレ | スタンダード10万円~、ハイグレード40万円~ |
必要最低限の機能を備えたスタンダードモデルでも、十分快適に使えることが多いものです。業者に相談して、予算に合った製品を提案してもらいましょう。
リフォーム用商品を選ぶ
メーカーからはリフォーム専用の商品が販売されており、通常の製品よりも取り付けが簡単で工事費を抑えられる設計になっています。配管工事が不要になったり、工期が短縮できたりするため、トータルの費用が安くなる可能性があります。
ただし、すべての住宅に対応できるわけではないため、まずは業者に現場を確認してもらい、リフォーム用商品が使えるかどうかを判断してもらいましょう。
工事の進め方で節約する方法
工事の内容や進め方を工夫することでも、費用を削減できます。特に複数箇所をリフォームする場合は、まとめて施工することで効率化を図れるでしょう。
関連する箇所をまとめて工事する
水回りのリフォームを検討している場合、キッチン、浴室、洗面所、トイレを別々に工事するよりも、同時に行った方がトータルコストを抑えられます。配管工事をまとめて実施できるため、職人の出張回数も減り、工事費の節約につながります。
水回りを扱うリクシルのリフォームなどであれば、同時に行うことも難しくはありません。
外壁と屋根のリフォームも同様です。どちらも足場が必要になるため、別々に工事すると足場代が2回かかってしまいます。足場の設置には15万円から30万円程度かかることもあるため、まとめて施工する価値は大きいでしょう。
既存の下地を活かす工法を選ぶ
床や壁のリフォームでは、既存の材料を撤去せずに上から新しい材料を重ねる「重ね張り工法」を使える場合があります。撤去費用と処分費用がかからないため、コストを大幅に削減できます。
ただし、下地が劣化している場合は重ね張りができないため、業者に状態を確認してもらうことが必要です。無理に重ね張りをすると、後から問題が発生する可能性もあるため注意しましょう。
補助金や減税制度を活用する
リフォームの内容によっては、国や自治体の補助金制度を利用できることがあります。制度を上手に活用すれば、自己負担を大きく減らせるでしょう。
利用できる主な補助金制度
耐震リフォーム、省エネリフォーム、バリアフリーリフォームなどは、多くの自治体で補助金の対象になっています。たとえば断熱改修工事では、最大で120万円の補助金を受け取れる制度もあります。
- 耐震リフォーム:旧耐震基準の建物を現行基準に適合させる工事
- 省エネリフォーム:断熱窓への交換、高効率給湯器の設置など
- バリアフリーリフォーム:手すりの設置、段差解消、引き戸への変更など
- 介護保険:要介護認定を受けている場合、工事費の7割から9割を補助(上限20万円)
補助金制度は予算が決まっており、先着順で締め切られることがほとんどです。また、工事着手前に申請が必要なケースが多いため、早めに業者と相談して手続きを進めましょう。
近い将来にリフォームを考えている場合は、自身でも環境省のページを確認するなどして、補助金制度は細かくチェックしておくことをおすすめします。
減税制度も忘れずにチェック
リフォームローンを利用する場合、一定の要件を満たせば所得税の控除を受けられる制度があります。対象となるのは耐震、省エネ、バリアフリー、同居対応などのリフォームです。
減税制度と補助金制度は併用できることもあるため、両方の条件を確認しておくとよいでしょう。手続きが複雑に感じられる場合は、こうした制度に詳しい業者を選ぶことも一つの方法です。
業者選びで失敗しない節約術
リフォーム費用を抑えたいからといって、安さだけで業者を選ぶのは危険です。適正価格で質の高い工事をしてくれる業者を見つけることが、結果的に最も賢い節約になります。
複数の業者から見積もりを取る
必ず3社以上から見積もりを取って、内容を比較しましょう。金額だけでなく、工事の内容や使用する材料、保証の有無なども細かく確認することが大切です。
見積書の内訳が「一式」ばかりの業者は避けた方が無難でしょう。どの工事にいくらかかっているのかが明確に記載されている業者の方が、信頼性が高いといえます。
専門性の高い業者を選ぶ
外構やエクステリアのリフォームは、専門業者に直接依頼した方が費用を抑えられることがあります。総合リフォーム会社に依頼すると、外構工事を下請けに出すため、仲介手数料が上乗せされる可能性があるからです。
工事内容に応じて適切な業者を選ぶことで、無駄なコストを削減できます。ただし、複数の業者とやり取りする手間はかかるため、時間的な余裕があるかどうかも考慮しましょう。
見積もり段階でしっかり相談する
「どの部分に一番費用がかかっているのか」「もっと安くする方法はないか」といった質問を、遠慮せずに業者に投げかけてみましょう。プロの視点から、思いもよらない節約方法を提案してくれることがあります。
質問に対して丁寧に答えてくれる業者は、信頼できる可能性が高いといえます。逆に、質問をはぐらかしたり、急かしたりする業者には注意が必要です。リフォームは高額な買い物なので、納得できるまで相談できる業者を選びましょう。