東日本大震災を経て、色々な家造りに携わりました。
プレカット在来・2×4の家造りを自分で経験する中で本来の家造りとはどうあるべきなのか、向き合うには大きなきっかけになりました。
現代の生活水準に合わせることは大切なことだと思いますが、家造り一つをとっても自分たちの生きる自然環境にも影響します。日本の現在の住宅の寿命は世界に比べても非常に短命で、ごみとなる比重が多いのではないかと感じました。
しかし、日本古来の家造りには多くのヒントとなる知恵が詰まっています。土に戻り、焼却しても有毒ガスを出させない。そして家の寿命を長くすることは次世代への「おくりもの」にもなります。
無垢の木材をふんだんに使い、先人の知恵と経験から生まれた日本の木組みの技術・技能は、地震が多く四季の変化がある日本において優れた家造りです。
木組の家はかたく作るのではなく、家に柔軟性を持たせ地震や強風にも十分に耐え、自然と共存していく造りです。先人たちの知恵や経験がそこにあるのだと思います。
馨香庵では先人たちの知恵を学び、現代の人々の生活を考えた家造りに取り組んでいきます。